天城越え 意外にも期待外れ - Kenjis Movie Review
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天城越え 意外にも期待外れ

時は大正。家出してきた少年と訳あり娼婦(田中裕子)がひょんなことから一緒に天城越えをすることになるんですね。道中、前を行く汚らしい男を見て、少年を先に行かせ娼婦は’ビジネス’を持ちかけるんです。ビジネス中、少年はその現場を凝視。その後男を惨殺します。この事件を扱うのが渡瀬恒彦警部で、娼婦と少年を尋問します。驚いたのは取調室で娼婦に詰問するシーンで、頭から憎悪の湯気を立てているような怒り方。叩くは殴るは投げ倒すはで、このシーンで、田中裕子さん身体中あざだらけになったのでは思ったほどです。ジュリーが怒るよ!少年への尋問はまるで兄のような慈悲に満ちたもので正反対。この警部は時代が時代だけに、女あるいは娼婦蔑視の男かいな。30年後の昭和、この事件(犯人扱いされていた娼婦は証拠不十分で釈放)をまとめたものを印刷しようと、老いた警部は印刷所に向かうんですね。印刷所の社長が、少年だった人物で平幹二朗が演じます。これが映画のオープニングです。松本清張原作は未読ですが、映画のシノプシスを読んで秀作を期待したのですが、田中裕子の部分は素晴らしいのだけれど、平の人物像が雑で期待した感動を得ることはできなかった。少年時代の殺人への悔恨、娼婦への思慕など複雑な内面をもっと掘り起こしても良かったのでは。石川さゆりの「天城越え」の方がベター。なんの話じゃ。
   65点

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