14 May HOME 愛しの座敷わらし 心温まる作品
東北地方で古くから言い伝えられている座敷わらしを中心に、家族の絆の再生を描いた一種のファンタジーもの。盛岡に左遷になった水谷豊ファミリーは、予算の理由で大きな民家をレンタルするんですね。そこには、座敷わらしが住んでいて、前半は、座敷わらしのいたずらでいろいろと頭をかしげるような事が起き、ある時は手鏡に座敷わらしの少女が映っていて、突っ張り娘がギャッと悲鳴をあげたりしますが、ホラーではありません。後半は家族が座敷わらしのことを理解し、交流が生まれるというプロット。ま、娘がいい子に変貌したり、母親(草笛光子)がボケ始めたり、妻(安田成美)との愛情が深まったりなどというのは定石通りですが。息子の少年(濱田龍臣)と座敷わらしの少女がとてもいいです。が、この映画の最高殊勲賞は、水谷豊。「相棒」のファンでもないので、名前しか知らない俳優でしたが、素晴らしい。一本の映画で、コメディとシリアス演技の両方を要求される役というのは、とても難しいのですが、絶妙なバランス。だから少しおかしいシーンにはクスっと笑えたし、シリアスなシーンは胸に響きました。
エンディングも、支社での成功で東京の本社からまたお呼びがかかるのですが、多分辞表を叩きつけ、盛岡に残るだろうなと思っていたんですが、一家で東京に帰ることになるんですね。嬉しい予想ハズレでした。
75点
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