誰も知らない是枝裕和監督のベスト作品 - Kenjis Movie Review
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誰も知らない是枝裕和監督のベスト作品

是枝監督は、何と言っても数年前にカンヌで最高賞に輝いた「万引き家族」が超有名ですが、個人的には誰も知らないがベスト作品だと思っています。「万引き・・」同様、実際の事件からヒントを得て、構想10数年後に映画化されたのだそうです。母親と子供が数人居る家族。母親がだらしなく、新しい男と何処かへ行ったまま、帰ってこなくなる。長男(柳楽優弥)が、幼い弟や妹の面倒を見るために四苦八苦するのがメインストーリー。子供達は誰も学校へ行ってない。食べるものにも困るようになる。妹は命を落とす。とても悲しく残酷な環境なんですが、監督の力量だと思いますが、全編に一種のポエジーが流れていて、怒りというものが湧いてこないんですね。母親役のYOUにも、彼女のキャラも影響大だとは思いますが、アホ!子供の面倒も見ずなにやってんだ。張り倒すぞと思えないんですね。それでいて、見終わったあと、言葉にならない悲しみが長く尾を引きます。一番素晴らしいのは、やはり柳楽。カンヌで、最年少、日本人初の男優賞をゲットしました。その後思春期には、自殺未遂かと騒がれた事件もありましたが、乗り越え、イケメン、芯のあるイケメンと言えるのかな、に成長し、今ではこの世代のトップアクターの一人です。良かった、良かった。心からそう思います。 
           80点

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