カルメン故郷に帰る   日本映画初のカラー - Kenjis Movie Review
4234
post-template-default,single,single-post,postid-4234,single-format-standard,bridge-core-3.0.7,qode-page-transition-enabled,ajax_fade,page_not_loaded,,vertical_menu_enabled,qode-title-hidden,qode_grid_1300,side_area_uncovered_from_content,qode-content-sidebar-responsive,qode-child-theme-ver-1.0.0,qode-theme-ver-29.4,qode-theme-bridge,disabled_footer_top,disabled_footer_bottom,qode_header_in_grid,wpb-js-composer js-comp-ver-6.10.0,vc_responsive,elementor-default,elementor-kit-4228

カルメン故郷に帰る   日本映画初のカラー

1951年の作品ですが、特筆しなければならないのは、初めての総天然色の映画であることですね。木下恵介監督で、高峰秀子主演。高峰はエッセイストとしても一流ですが、本の中でこの映画にも触れ、初めてのカラー映画で、撮る側も演る側も大変な苦労があったことをユーモアをまじえて回顧していました。
日本映画を代表する女優は誰か。ま、贔屓の女優を推したい人も居ると思いますが、冷静に(!)にフェアに考えれば、やはり高峰秀子だと思います。これからもそれは変わらないでしょう。絶大な人気を誇った大女優で、コメディもドラマも素晴らしいオールラウンドの演技派。
これはコメディで、芸術をしていると信じて疑わない東京でストリップをしている女性が、同僚(小林トシ子)を連れて故郷に錦を飾るんですが、そこで巻き起こすドタバタ喜劇。彼女は子供の頃、牛に蹴られて頭が少しおかしいという設定。
高峰を中心に、佐田啓二、笠智衆、佐野周二など好助演。姉役の望月優子がとても面白かった。ペーソスという隠し味も効いて(ラストシーンは特にそう)、木下監督も好調。非常に愉快なコメディ。そうそう、日豪プレス時代、木下監督の甥に当たる人がスタッフの中に居て、「へぇーすごいじゃん。じゃ、叔父さん岸惠子さんに会わせてくれよと頼むことができたんだ」と、大いに盛り上がったことがありました。ただ、本人は、そういうことには全く無関心の人物でしたが。
                   80点

No Comments

Post A Comment