骨までしゃぶる   加藤泰監督の佳作 桜町弘子主演

骨までしゃぶる   加藤泰監督の佳作 桜町弘子主演

昔、東映が時代劇の王様だった頃、東映城には3人のお姫様が住んでいました。大川恵子、桜町弘子、丘さとみです。その中で富士額の美人が桜町弘子。作品は多いですが、これが唯一の主演作だそうです。
監督は、ヤクザもので骨のある作品を多く世に送った加藤泰。
まず骨までしゃぶるというタイトルが度肝を抜きます。実はそのタイトルで、一体どんな映画なんだろうと思い、DVDを求めて観たんです。そう言えば、この映画と全然関係なしですが、昔、「骨まで愛して」という歌が大ヒットしました。城卓也という歌手です。これもタイトルに度肝を抜かれました。
ストーリーは、貧農の娘が遊郭に売られたものというと、タイトルと合わせて、どんだけ暗い話なんだと思いがちですが、悲劇的なドラマもありますが、全体を貫いているのは、前半はコメディ・タッチ、後半は泥沼の世界から知恵を絞って抜け出すサクセスストーリーです。
明治30年ごろ、売られた桜町が連れてこられたのは、東京洲崎の遊郭。ノーテンキというか、白米を食べれることに歓喜し、布団の上で寝れることに感動します。だから、処女として何人のお客に回されようと、ルンルンで毎日を生きます。お客として来た無骨な男(夏八木勲)の初体験の相手をして、彼に惚れられるんですね。
しかし、桜町も徐々に目覚めるんです。どれほど働いても借金が減らないからくり。他の娼妓たちの悲劇も目の当たりにします。
客に殺されしまう女、海外に売られてします女など。桜町は、そこで、遊郭から脱出するための策を練ります。相手は狡猾で上の人間とのコネもある、遊郭のオーナー夫妻(三島雅夫と三原葉子)。どうするかは見てのお楽しみ。桜町は賭けに勝ち、最後の夏八木と一緒に遊郭を飛び出すところでは、「桜町、よくやった、えらい!」と声をかけたくなるような爽快感がありました。
それから、最近亡くなられたファンだった菅井きんが、遊郭のおばはんで出ています。笑わせてくれます。
あまり知られていない映画ですが、加藤泰監督のグッド・ピクチュアの一つです。白黒です。
                                           75点

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