青空娘   若尾文子の初期の頃の青春映画

青空娘   若尾文子の初期の頃の青春映画

日本映画界を代表する大女優、若尾文子がデビューして数年経った頃の映画です。育ててくれたお婆ちゃんから、東京に居る本当の父親のことを告げられ会いに行きます。父親は両手を広げて迎えてくれますが、義理の母や姉からは意地悪をされ、女中じゃなかった、お手伝いさんのようにこき使われるんですね。若尾は全然めげず、青空のように溌剌として、却って欠陥家族を立て直してやり、そして幸せをつかむという気持ちのいい青春映画です。
この映画を見てつくづく思うのは、若尾が大スターの星の元に生まれた女優ということですね。地方の女学生という役で数人の同級生が出てきますが、その中で、若尾が飛び抜けて美人という訳ではないです。健康美には溢れていますが、他の新人女優と比べて大物になるオーラをふりまいているということも感じませんでした。見る人が見れば分かるんでしょうが。
ストーリーはうまい配合というか、ミステリー(母親探し)といじめを並列させて、飽きません。ペースも快調でこの頃の日本映画にしては斬新だなと思い、製作ノートをチェックすると、監督の増村保造はイタリアへの映画留学から帰国しての第2作だそうで、なるほどと思いました。いい意味で外国映画の影響が明らかです。脚本は白坂依志夫。
後に、増村、白坂、若尾のコンビで、数々の名作を生んでいます。それは大映映画と若尾文子の全盛期でもあります。
                      75点

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