運び屋  THE MULE 90才近いイーストウッドが監督主演した最新作 - Kenjis Movie Review
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運び屋  THE MULE 90才近いイーストウッドが監督主演した最新作

映画作りというのは、多大なエネルギーを必要とします。90に手が届くクリント・イーストウッド。イーストウッドおじいさんが、監督主演して映画を完成させたことに、まず感動します。そして、上質な映画に仕上がっていることに、またまた感動です。百合の花を栽培するビジネスでそこそこ成功していた老人は、ネット販売に押され売上が急落、最後には家も農園も没収され、オンボロのトラックだけが唯一残ったもので、放り出されるんですね。疎遠だった妻や娘は、それみたことかと鼻も引っ掛けません。そんな時、ドラッグを運ぶ仕事が舞い込み、イージージョブでグッドマネーが入ってくることで、後1回だけ後1回だけと思いながら、運び屋のベテランとなり羽振りがよくなっていきます。組織犯罪(メキシコ系)側も、老人でありこれまで自動車事故を一度も犯したことのない運転歴のクリーンな男ということで、願っても無い運び屋だと大満足。最後は、もちろんつかまり刑務所行きとなります。ま、シンプルなストーリーですが(実話)、これに家族環境と組織犯罪の側面が挟まれている映画です。家族の方は、夫や父親として家庭を顧みなかったダメ男で、特に娘からは毛嫌いされてます。でも逮捕されからは、家族の絆が戻るんですね。オスカー(助演賞)を2度も取っている名脇役女優のダイアン・ウィーストが演じる死んでいく妻の方が、ヨリを取り戻すプロセスはていねいでよく理解できますが、娘の方は唐突で、最も憎んでいた娘が父親を理解するための、なにか小さなドラマがあればと思いました。組織犯罪の親玉がアンディ・ガルシア。「ブラッグレイン」や、「ゴッドファーザーⅢ」で印象的だった俳優。デブではないですが、むっちり太めの中年のおっさんに変貌していました。一方、イーストウッドは背は丸くなっていますが体型はまったく変わっておらず、すっきり感がありました。やっぱり太っていると見た目があつくるしくだめなんだ。気をつけよう。孫役でイーストウッドの実の娘が、ナチュラルな演技をし、主演級スターのブラッドリー・クーパーがここでは警官役の助演で出しゃばらない演技を見せます。ドラッグや組織犯罪が関わる映画ですが、ヘビーでも残忍でもなく、ユーモアの味付けもあちこちにした、ライトトリートメントの映画です。ラストは、刑務所で花を育てるイーストウッドが平和で幸せな表情をしていることに、癒されます。なおイーストウッドおじいさんはまだまだ映画活動を続けるそうです。スーパー老人です。

                                                     80点

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