
19 Jun 美しさと哀しみと篠田正浩監督が川端文学に挑戦
新進気鋭だったころの篠田監督(奥さんが岩下志麻ですね)が メガホンを取った、川端文学が原作の文芸作品です。
京都に住む女流の画家とその女弟子は、レズビアン関係にあるんですね。画家が昔愛した男からの連絡があり、手ひどい別れをした男に、女弟子が復讐をしようとする物語。
結局男の息子を誘惑した女弟子ですが、モーターボートの転覆事故で、息子が行方不明になるという悲劇が。
画家と女弟子は、八千草薫と加賀まりこ。男は山村聰。息子は山本圭。山村はミスキャストだと思いました。個人的には、この人のファンなんですよ。日本映画界のイケてる熟年俳優の双璧は山村聰と佐分利信だと思ってるぐらいなので。ただ、この映画ではストーリーに何の貢献もしてないと思ったんです。
篠田監督は、川端文学をスクリーンに描くことができたかどうか。残念ながら答えはノーです。それでは、この物語の川端文学は何か、具体的に言ってみろと投げられると、答えに窮するんですが。
美しさは感じられたものの、哀しみは感じられなかったとしか言いようがないです。
80年代に、未見ですが、フランス映画が、シャーロット・ランプリングでリメイクしています。
65点
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