映画ジャーナリスト・坂井健二の映画批評ブログ:当ブログは、劇場、TV、DVD、あるいはYOUTUBEなどで観た映画を、新旧ごちゃ混ぜで、洋画一本、邦画一本を取り上げてレビューします。

疑惑 桃井かおりが画面をさらった法廷サスペンス

 

 

原作は、松本清張。冒頭で車が海中に転落。乗っていた地元の財閥は死亡。後妻の若い女は助かるのですが、彼女が保険金目当てで仕組んだ犯罪として逮捕され、これを弁護することになる女性の国選弁護士。二人の確執と白か黒かを問いただして行くプロセスがメインのストーリーです。若い女性は桃井かおり。弁護士が岩下志麻。桃井は過去に、色々な悪事を重ねている訳ありビッチ。彼女にとってはマイナスの材料が次々とは裁判の過程で出てきます。岩下は桃井に反発を感じながらも弁護士として義務を果たすことに全力を尽くすんですね。この映画は何と言っても、桃井が女優としていかに素晴らしいかを画面に刻んだ作品。貫禄の岩下もラストシーンでは負けていません。ラストは、無罪となってバーで働いている桃井の所へ岩下が訪ねてくるのですが、最初は和気あいあいだったのが険悪な雰囲気になり、桃井はボトルのワインを岩下の白いスーツにボトボトとこぼすのですが、岩下は飲んでいたワインを、ビシャッと桃井の顔にぶっかけます。ここだけは岩下の貫禄勝ち。監督は巨匠の野村芳太郎。よく出来たサスペンス。ただ法廷で証人台には、山田五十鈴まで駆り出されてとても賑やかなんですが、検察側の弁護士は無名の俳優ではなく、岩下に匹敵するぐらいの例えば役所広司レベルの俳優を使い、岩下と丁々発止のやりとりをさせれば、もっと面白くなったのではと愚行します。

 

       80点

 

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