普通の人々         Ordinary People ロバート・レッドフォードが監督としても一流であることを示した作品

普通の人々         Ordinary People ロバート・レッドフォードが監督としても一流であることを示した作品

典型的な2枚目俳優がロバート・レッドフォード。勿論ダイコンではないですが、ルックスは大いにもてはやされたものの、演技的にはそれほど評価はされていないんですね。初めて監督デビューしたこの映画で、いきなりオスカーの作品・監督賞をゲットしました(ちなみに演技賞は現在まで取ってません)。とびっきりの2枚目や美女のスターは、普通の2倍、3倍上手くなって初めて演技派と呼ばれるようになるんですね。監督の方が向いているのかもしれない。シカゴの中産階級のファミリーが、長男を亡くした後、崩壊していくドラマを、レッドフォードは、センシティブな目で、分かりやすく描きます。父親が、ドナルド・サザラーンド、母親が、メアリー・タイラー・モーア、次男がティムシー・ハットン。兄弟で湖でヨット遊びをしている際嵐に遭い、長男が死亡。母親のお気に入りだった長男。自分だけが助かったという罪悪感に悩む次男、自殺未遂事件も起こし、精神科医に通います。母親が確かに次男に冷淡です。中に挟まって苦悩する父親。モンスターマザーではないけれど、クリスマスに、次男をおばあさんに預けて夫婦でゴルフを兼ねたホリデーに出るのは、理解できない。様々な試練がありながら精神科医によって徐々に自分を取り戻す次男に比べて、変わらない母親。最後に父親は、妻に最後通告をし、妻が荷物をまとめて家をで出た後、父と息子は心を通いあわせる、そんなドラマです。3人とも素晴らしい。特に心を打たれるのはハットン(オスカー助演賞をゲット)。モーアは日本ではそれほど知られていないですが、テレビの「メアリー・タイラー・モーアショー)で、国民的な人気を誇る大スター。アメリカのスイートハートですが、この映画では真逆のキャステイングですがうまい(オスカーのネミネーション)。ベテランのサザーランドもとても良いのに、彼だけオスカーのノミネーションなしというのはおかしい。最後のシーン、モーアが、荷物をまとめながら、しぼりだすように「アイ・ラブ・ユー」というのは、夫と次男に向かって、それとも夫だけに、それが疑問として残っているんですね。
              80点

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