女優フランシス   FRANCES フランシス・ファーマーの悲劇の人生をジェシカ・ラングが入魂の演技で - Kenjis Movie Review
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女優フランシス   FRANCES フランシス・ファーマーの悲劇の人生をジェシカ・ラングが入魂の演技で

フランシス・ファーマーという女優は、30、40年代のハリウッドのスター。超有名ではないですが、一応名の知れた女優だと思います。女優人生の後半は、エンドレスにトラブルを起こし、すさまじい人生を余儀なくさせられています。
高校生時代の文学少女の様、スクリーンテストに合格し、パラマウントから女優としてデビュー。酒に溺れるようになり、負のスパイラルを真っ逆さまに落ちていきます。映画で観る限り、B級作品にしか出られないことへのフラストレーションと、今で言う野心的なモンスター・マザーの抑圧でがんじがらめになり、その怒りが数々のトラブルを起こしたように見えますが。彼女の人生をジェシカ・ラングが渾身の演技で訴えます。観た当時(1982)は思わなかったのですが、現在彼女は、ヘビーなバイポーラ、すなわち躁鬱病だったのではと思ったりします。現在なら薬でコントロール出来たのではないかと。ショッキングな精神病院での集団レイプや、ロボトミーの手術などを経て、それでも、市民生活に戻りますが、ダメージを受けた人間という印象は、ラングの名演で長く心に残ります。そして最後にファーマーが病院で誰にも看取られることなく1人で死んだと画面に説明が。素晴らしい映画ですが、ただかなりのフィクションが、加えられたようです。ファーマーの晩年は、ある程度平和で幸せだったようです。彼女のパートナーは、やり手のビジネスウーマンだったそうで、友達を夕食に招き、夕食後ファーマーが詩を朗読するなどしていたそうですよ。自伝は、死の前に書き上げていたらしいのですが、ファーマーの死後それを読んだパートナーが、もっとドラマチックなものが必要と、レイプやロボトミーなどを付け加えたと言われているんですが。
どちらにしろ、ラングの演技にはノックアウトです。モデルから、「キングコング」のヒロインに抜擢され女優に。以後ぱっとしなかったラングですが、この年にオスカー(助演賞)をゲットしたコメディ、ダスティン・ホフマンの「トッツイー」もあり、ここからアメリカ映画を代表する演技派スターに大変身。以降現在まで、第一線で作品が続く女優です。
                                          80点

                                      

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