映画ジャーナリスト・坂井健二の映画批評ブログ:当ブログは、劇場、TV、DVD、あるいはYOUTUBEなどで観た映画を、新旧ごちゃ混ぜで、洋画一本、邦画一本を取り上げてレビューします。

ロスト・ドーターThe Lost Daugther批評家が絶賛することに頭を傾げた作品


この映画にはとても関心があり、見るのを楽しみしていました。youtubeで予告編を見て、タイトルから誘拐事件を軸にしたサイコロジカル・サスペンスものと思っていたんですね。「女王陛下のお気に入り」の怪演でオスカーを取ったオリビア・コールマンは、以降気になる女優の1人になりましたが、彼女の主演。それに演技派女優のマギー・ギレンホールが初監督となれば、いやが上にも興味がわきます。これはオーストラリアでは劇場公開とならず、Netflixが買付けテレビへ。テレビで見たのですが、思っていたのとは全然違っていて失望しました。アカデミックな世界である種の地位を得ている中年女性。ただキャラとしてアグレッシブでエキセントリックなおばさんのホリデー日誌なんて言うと、非難されるかもしれない。島のリゾートに1人でやってきた女性。彼女はキャリアと母親業のギャップに悩み、娘に辛くあたったという過去の負い目があります。若い頃の彼女の日々がフラッシュバックで出てきます。同じフィールドの長のような存在の男と浮気もします。演じるのはピーター・サースガードでギレンホールの実際のハズバンド。ダンナとは離婚が推測されますが、旦那へは何の悔恨もないんです。島で遭遇するのが、胡散臭い一家。一家の小さな娘(若い母親役にダコダ・ジョンソン。ドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘)が行方不明となり大騒ぎになりますが、コールマンが母親の感で少女を見つけてあげるんですが、それで2人は接近。コールマンはジョンソンがリゾートのビーチボーイと浮気をする為の場所として自身のヴィラさえ提供します。ジョンソンはそこで娘が失くした人形を見つけるんですね。激怒したジョンソンは大げんかになり、コールマンを傷つけ疾風のごとく去ります。人形は、少女行方不明で大騒ぎのあと、コールマンがビーチの自身のデッキチェアにもどってきてふと見ると人形が地面に落ちているのを拾い上げたもので、この人形探しもチラシがあちこちに貼られていますが、何故かしばらくキープする羽目に。ジョンソンは人形を見て、「見つけてくれたの?」と聞くと、コールマンは「no.i took it.」と答えるんですね。それで険悪なやりとりになるんですが、普通ならジョンソンは「なぜ?」と聞くべきなのでは。相手は娘を見つけてくれた恩人でしょ。ここのドラマの流れがわからんです。この人形のドラマが何かを象徴するのかもと思いますが、それも、も一つ分からん。普通の人間の生活ならよく起こるありふれたドラマを、深刻にこじつけたような作品。ただ全編を通し不穏な空気が流れている画面は、なかなかのものです。
        60点

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