
19 Jan ラストレター 首をひねり続けた映画
この映画のつまらなさをどう表現、いやどう説明すればいいんでしょうか。首をひねってしまいました。岩井俊二原作、脚本、監督なので、監督自身が並々ならない情熱をもって作ったことはよく分かります。簡略して言ってしまうと、初めにアイディアありきで、それに合わせてストーリーを考え各場面を設定した感じで、机上の理論というか、リアリティが希薄な映画だと思いました。
筋を追って思ったことを説明します。姉が自殺し、彼女の葬式から始まります。妹は松たかこで、1人の姉を自殺という悲劇で亡くした割にはあっけらかんとし過ぎ。帰り際、姉の一人娘(広瀬すず)から姉への同窓会の通知が来ていると渡され「じゃ私が連絡する」と引き受けるんですが、普通なら、同居している姉妹の母親に渡し、彼女が連絡するのが普通でしょ。ま、そう文句を言うと、ストーリーが始まらないので、ここは飲みましょう。
で、松は、同窓会に出かけるんですが、まじかよ、電話一本ですむことでしょう。そう言うと、監督は松の憧れの先輩(福山雅治)にもしかしたら会えるかもという伏線がと言うと思いますが、ま、ここも飲みましょう。 そこでなんと松は、姉に間違えられて、おまけにスピーチまでしてしまうんですね。勿論福山さんも来てますよ。ここは致命的に乗れない場面で、会場の誰1人として気づかないとは!たかだが25年ぶりで、人間は老化しますが、見分けがつかなくなるほど変わったりはしません。特に姉はマドンナで、居たかどうか定かじゃない地味な女生徒ではなく、いつも注視されていたスターだったんですよ。現に、会場を出た松を追ってきた福山と話をし、そこから手紙のやり取り、ま、この映画の中核ですね、がスタートするんですが、後になって福山は姉じゃないことに気づいていたと告白します。それを知っていながらダラダラと連絡し合うのは悪趣味。この時、松に名刺を渡すんですが、タイトルに小説家と書いてあるのには失笑しました。自身は一冊本を出しただけのしがない人間と自嘲している割にはうぬぼれたことをするんですね。超人気作家である林真理子さんにインタビューした際名刺を頂きましたが、小説家なんていう肩書きはなかったですよ。それから福山はどうやって食ってんの。まだまだ首をひねった場面が山盛りですが、紙面の都合で割愛。
最後に監督、オープニングと全く同じシーンをエンディングに持ってきた理由はなんですか?
60点
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