映画ジャーナリスト・坂井健二の映画批評ブログ:当ブログは、劇場、TV、DVD、あるいはYOUTUBEなどで観た映画を、新旧ごちゃ混ぜで、洋画一本、邦画一本を取り上げてレビューします。

ナイル殺人事件Death on the Nileケネス・プラナー監督主演アガサ・クリスティ原作映画化のリメイク第2弾 

数年前に、ケネス・プラナーが「オリエント急行殺人事件」をリメイクしました。オリジナルは1974年版。これは第1級のスターが勢揃いし、重厚感のあるエンタメ大作でした。これを、プラナーが自身で監督主演(ポアロ役)しリメイクしたんですね。ま、ミシェル・ファイファーや、ジョニー・デップやペネロペ・クルスなども出ていましたが、74年版に比べるとスケール感が段違いで、個人的に、ま、こんなもんかいなという程度の映画でしたが、ヒットしたんです。そうなると柳の下に2匹目のドジョウということで、「ナイル殺人事件」もリメイクされました。これは、あまり聞いたことがない俳優の集まりで、1978年のオリジナル版の比較の対象にもならないと思いました。大金持ちの親友にフィアンセを紹介した女性。ところが親友は男を奪ってしまうんです。新婚旅行はナイルの豪華クルーズ、そこに捨てられた女性も乗り込み、その他曰くありげな人間たちも乗り込み、そして大金持ちの女性が銃殺され、さて犯人は誰というドラマです。オリジナルと大きく違っているのは、オリジナルは捨てられた女(ミア・ファロー)が主軸だったのに対して、この新作は、大金持ちの女性(ガル・ガドット「ワンダーウーマン」が有名)がメイン。ただ、ガルッドは驕慢さが足りない。オリジナルでは、ボンドガールのロイス・チャイルズが演りましたが、シーンはあまり多くなかったですが、美貌のワガママ女というのをきっちりと出していたと思います。そしてファロー役は聞いたことも見たこともないイギリスのテレビ俳優で、意地悪そうな女性。ファローのような繊細さはなく、最後のシーンも、あ、そう、はい次に移りましょうという感じで、なんの同情も感じません。唯一、演技派ジャネット・ベニングが頑張っていますが、これはオリジナルには登場しなかった人物ですね。
エジプトの風景はカラフルでエンジョイできますが、コンピュター処理が多いのではと思ったりしました。エマ・トンプソンの元夫プラナーは、演劇界から、第2のローレンス・オリビアという肩書きでセンセーショナルなデビューをした人。監督、脚本もできる一流の才能ある映画人ですが、ポアロ役はあまりかってません。この映画はヒットしなかったので、第3弾はないと思います。ヤレヤレ。
             60点

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