04 Dec 望郷サンダンカン八番娼館大宅賞受賞作の映画化
作家は山崎朋子。からゆきさんの過酷な人生を追った感動作。からゆきさんとは娼婦として主に東アジアや東南アジア売られて行った女性のこと。作家山崎とおぼしき女性が旅行中の天草で出会った老女、おサキさんはかってからゆきさんだった女性。彼女の貧しい家に同居し、そこで耳を傾けたおサキさんの過去を映像化したもの。作家が、栗原小巻。おサキさんが田中絹代。若い頃のおサキさんが、当時は新人だった高橋洋子。
何と言っても圧倒的な存在の田中と、体当たりの熱演高橋によって、貧しさゆえに過酷な人生を強いられ、それでも人生の終末には顔を上げて人間としての品格を保った女性の存在が、大きな感動と共感を呼びます。この映画は、大昔シドニーで観たんですよ。インデイ系のシアターでのロードショーでしたが、当時日本映画のロードショーは稀だったので、とても誇りに思ったのを覚えています。こちらでのタイトルは「Sandankan 8」。それと、その年のオスカー(外国映画賞)にもノミネートもされたんですよ。残念ながらゲット出来なかったですが。
プロデューサーは、佐藤正之。誰か分からないと思いますが、故菅井きん(大ファンでした)のご主人。それから、現地で亡くなったからゆきさんの墓は、日本に背を向けて立てられてある、いやそれはねつ造と、情報が交錯しているのですが、どっちが本当なんだろう。
80点
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