スター80    Star80 ドロシー・ストラットン殺人事件の全貌 - Kenjis Movie Review
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スター80    Star80 ドロシー・ストラットン殺人事件の全貌

80年代の初め、プレイボーイ誌のプレイメイトだったドロシー・ストラットンが、元ボーイフレンドだったポール・スナイダーに殺害された事件は、世間に大きなショックを与えました。無理心中だったんですね。これを、鬼才ボブ・フォッシーが監督したもの。ドロシーの少女時代から、スナイダーとの出会い、プレイメイトになり、それから女優へと出世階段を着実に登っていくのですが、恋人でありマネージャーであったスナイダーとの格差が広がり、新しい恋人(ボグノダビッチ監督)ができ、スナイダーと正式に別れ話をするため、かって2人で住んでいた家へ1人で行くのですが、そこで起きた悲劇です。
演じるのは、マリエル・ヘミングウェイ。苗字から分かるように文豪ヘミングウェィの孫。ただ最初にヘミングウェイの孫として売り出したのは姉のマーゴ・ヘミングウェイ。マーゴはモデルで注目され、「リップスティック」で映画デビュー。その映画に、映画でも妹として出演。「リップ・・」の封切りに合せて来豪した際、ヒルトンのスイートでマーゴをインタビューしましたが、大柄の気さくな美女。残念ながら、その後パッとせず40代で自殺をしてしまう悲劇が。
マーゴに比べて女優として一応の成功をおさめたマリエル。ウッディ・アレンの「マンハッタン」でオスカーにノミネートもされました。この映画のために豊胸手術もして熱演。一番良かったと思うのは、ドロシーはプレイメイトという派手派手しさにもかかわらず、カントリーガールとしての、ほとんどナイーブともいえる無邪気さをきちんと出していたことです。そらそうでしょう。空気が読めて、功名心が強い女性なら、1人で嫉妬に燃える元カレのところへ、話せば分かってくれると行ったりはしません。
悪役になるスナイダーを演じた、エリック・ロバーツも好演です。嫉妬とコンプレックスで惨事を起こしてしまう男の哀愁がにじみでていました。彼は、ジュリア・ロバーツの兄ですよ。
                        75点

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