PLAN 75ウーンとうなった映画 - Kenjis Movie Review
6296
post-template-default,single,single-post,postid-6296,single-format-standard,bridge-core-3.0.7,qode-page-transition-enabled,ajax_fade,page_not_loaded,,vertical_menu_enabled,qode-title-hidden,qode_grid_1300,side_area_uncovered_from_content,qode-content-sidebar-responsive,qode-child-theme-ver-1.0.0,qode-theme-ver-29.4,qode-theme-bridge,disabled_footer_top,disabled_footer_bottom,qode_header_in_grid,wpb-js-composer js-comp-ver-6.10.0,vc_responsive,elementor-default,elementor-kit-4228

PLAN 75ウーンとうなった映画

ウーンとうなったのは、映画の出来に感動したからではないですよ。ウーン、こういうのは映像にするのは難しいなというウーンです。世界中で高齢化社会の問題点が論じられている現代。例えば若い世代は、年金は老人世代に食い潰されてしまい、年金をもらえないのではという不安が広がっているとか。この映画は、架空の現代、日本では高齢化問題の解決策として、75歳以上の高齢者に安楽死する権利(通称プラン75)が認められたという設定でドラマが進行します。まずここで、それは無いでしょうと思ったのは年齢ですね。75歳は、ちと若すぎると思いませんか。85歳、せめて80歳にした方が、ある種の現実味が出ると思いますが。78歳の女性(倍賞千恵子)が、プラン75を申請するドラマ。ラスト近く、ベッドの上でその時を待つ彼女。男性の死目を目撃した彼女は、決心を翻し、生きることを決め、美しい夕焼けを見る所で、映画は終わります。ところがストーリーを再確認しようとウイキペディアでチェックすると、手違いからガスが流れなかったから生き延びたとあるではないですか。マジ?それなら喜劇じゃん。そんな流れは全然気がつきませんでした。で、最後は、美しい夕焼けを見て感動し、生きていく喜びを噛みしめたんだと解釈したんですが。言ってみれば、大きな音がして花火が上がったものの、夜空には花が咲かなかったような映画。昔ある女性の著名人が、命に関して、子供か私かの命の選択の場合、たとえ公平に見て私の方が社会の貢献できると分かっていても、単に私の方が長く生きているという理由だけで、子供に譲るというコメントを読んでナルホドと感じ入りました。それをトーンにして21世紀の「楢山節考」にすれば良かったのにと思いました。ただ倍賞千恵子(昔からファンです)は、抑制のきいた静かな演技が素晴らしい。それと1曲歌ってくれますよ。美声は全く変わっていません。
   65点

No Comments

Sorry, the comment form is closed at this time.