13 Aug 時をかける少女(1983) 原田知世のデビュー主演作
単純なタイムスリップの映画だと思っていたんですが、ひとひねりもふたひねりもある映画でした。過去にタイムスリップした少女が少年に恋をするけれども、最後には現在へ帰らなければならない。かぐや姫のバリエーションですね。そんな映画を予測していたんですが。
尾道の高校生の原田知世が、つぎつぎと不思議な体験をするんですね。タイムスリップを小出しに、何度も何度も体験します。一方、未来に住む男の子(高柳良一)は現在へタイムスリップ。彼は色々な、相手の記憶を消せるとか、あるいは相手に思い通りの記憶を植え付けるとかかの特殊な才能を持っています。原田と、高柳の淡い恋愛が、ま、この映画のテーマだと思います。
もちろん二人は、結ばれないですが、淡い色調の画面に、二人の恋の行方が嫌味なく語れています。尾道という場所も効果的。原田のちょっぴりレトロ風の可愛さも、このドラマにぴったりだと思いました。それから、今では名脇役の重鎮という感じの岸部一徳ですが、教師役で出ており、あたり前ですが若い!
ラストも少しペーソスがあって、いいと思いました。それから上原謙と入江たか子が老夫婦でゲスト出演してますが、スクリーン上に、高貴が漂っていました。監督は素晴らしい大林宣彦。
「転校生」、この「時をかける少女」、「さびしんぼう」は全て尾道を舞台にしており、尾道三部作と言われているそうです。
70点
次は2010年版を
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