14 Apr 女王陛下のお気に入り The Favorite コールマンがオスカーをゲット!
イギリスの過去のロイヤル・ファミリーのドラマはよく映画化されます。現在のロイヤル・ファミリーもそうですが、スキャンダルに満ち溢れているからですね。
これは18世紀初頭のアン女王のドラマです。美しくもなくデブで色々な病気をかかえ、17人の子供を産みますが全てを亡くし、代わりに17匹のウサギを自室で飼っている女王。この女王の寵愛を受けようと、2人の側近が競いあうストーリー。
女王はオリビア・コールマン、側近2人は、レイチェル・ワイズとエマ・ストーン。この映画で特筆しなければならないのは、コールマンにオスカー(主演賞)をもたらしたことですね。去年のオスカーですが、もうこの辺でグレン・クローズにやれよと願っていたんですよ。何回もノミネートされて逃がしているし、演技派であることは間違いないんだしと。で、聞いたことがないおばさんがの名前が呼ばれ、壇上に出てきた時は、チェッと思いました。その時はまだこの映画は観てなかったので。
オスカーはコールマンに行って正解だった思いました。クローズは、「天才作家の妻40年目の真実」で舌をまくうまさでしたが、2人の女優の違いは(映画の上でです)、”哀しみ”があるかないかです。コールマンの女王は、ヒステリーで神経不安定で傲慢なんですが、ラストシーンの表情にはそれがあると思いました。映画、多分小説でもそうだと思いますが、哀しみが感じられるものはいい作品だと思います。日本人には無名ですが、イギリスでは演技派の助演女優として、よく知られた存在だそう。これからは主演級が増えるのでは。それから、ワイズもストーンも好演。特にストーンは野心家の徹底した性悪女を演じて、観客をヘキヘキさせます。
75点
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