28 Aug ラーゲリより愛をこめて 戦後の実話もの
嵐のグループの中で、一番の演技派と言われているのが二宮和也。イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」もサユリさまとの共演の「母と暮らせば」も見ていますが、こんなことを言うとファンに叱られそうですが、なぜか演技が心に届かないんですね。何故だろう。サラッとした童顔のため?戦後、ロシアで抑留され現地で死亡した山本幡夫氏の実話の物語です。ロシア語が堪能なため、収容所のまとめ役としても奔走した氏は、ガンに倒れ日本へ帰還できなか
ったんですね。彼は日本の家族へ遺書を書き、書き物は全て没収されるため4人の有志がそれを記憶し、日本へ帰還した後、4人は彼の家を尋ね、遺書を読み上げるというヒューマンドラマ。ま、ここがハイライトだとは思いますが、普通、ペンと紙さえあれば(それは帰還する船上?)忘れないようにと急いで書き留めるのではないのでしょうか。ベストパフォーマンスは松坂桃李。屈折した演技が光ります。ニノの妻役の北川景子も美しく好演です。ニノも病床での演技は見せます。この映画に関して3つクレームがあります。まず特に前半、勾留されている日本兵の衣服が、やけにさっぱりと清潔なんですね。次はきょうびの俳優というか芸能人はホワイトニングをしていて歯が白い。戦争で戦い何年も勾留された捕虜が白い歯をしているのは少しおかしい。それからエンディング。クレジットがまわるサイドに写真が出てくるのですが、ま、よくある手ですが、本人たちの写真だと思っていたら、何のことはない、映画からのカット写真で、これでは何の感慨もわきません。全員が大きな意義を持って参加した映画というのは分かりますが、反戦映画にまで昇華されてないのが惜しい。
70点
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