09 Nov マルホランド・ドライブ Mulholando Drive ナオミ・ワッツをスターにしたデビッド・リンチ監督の作品
ナオミ・ワッツのベストフレンドは、ニコール・キッドマン。オーストラリアでの駆け出しの頃、オーディションの場で出会い意気投合したそうです。キッドマンは、トム・クルーズとの結婚を経て、作品にも恵まれ一足先に国際スターに。ワッツは下積み時代が長かったんですね。B級映画でお茶を濁していたワッツに「辛抱強く一本の映画との出会いを待つのよ」と激励していたキッドマン。その一本の映画が、マルホランド・ドライブなんですね。これは独特の世界を持つデビッド・リンチの作品。ハリウッドのマルホランド・ドライブで自動車事故に遭い、記憶喪失をした女性を助けることになるのが、田舎からハリウッドに出てきた女優志願のワッツ。二人の女性を中心にしたドラマ。女性が何者なのかというミステリーもあるんですが、それは大して重要ではなく、ハリウッドを点描しながら、ハリウッドへ女優を目指しやってきて、そして朽ち果てたであろう無数の女性へのダークな鎮魂歌といえば大げさ過ぎるので、理解あるいは認識と、個人的にはそう感じました。リンチ監督の世界に乗れない人にとっては支離滅裂の映画と映るかもしれない。友達が言ってました。「これが映画として通るのなら、なんでも好きなように作って、はいこれが映画です。あなたの好きなように理解してくださいで終わるんじゃない」と。違うんですよね。リンチ監督贔屓の人間としては、とても堪能しました。どちらにせよ、多くの人が驚いたのがワッツ。目を見張るような好演。ワッツってこんな演技派だったのとビックリしたんですね。これを踏み台にして、次は日本ホラーのハリウッドでのリメイク「リング」を大ヒットさせ、名実ともA級スターになりました。ワッツは普通の美人で、それがB級時代は女優としてネガティブな要素だったんですが、A級になると大きなプラスファクターになるんですね。どんな役にも化けることが出来るからです。
75点
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