04 Apr バビロンBABYLON賛否両論で興行的にはコケた作品
見る前には知らなかったのですが、これは「ラ・ラ・ランド」の監督デイミアン・チャゼルの新作だったんですね。絶賛された「ラ・ラ・・」は個人的にはあまり買ってないんです。映画の初め、エマの生活ぶりと撮影所の様子からかなり前の時代のハリウッドと思っていたら、携帯電話やマイケル・ジョージの言葉が出てきて、これ現代の話かいなと違和感を感じました。致命的にバツと思ったのは、エマが主義を理由にライアンを捨てたと後、最後に成功した女優として、ライアンが出ているクラブに行き再会しますが、エマがどうやって成功したのかを、全く省いていることですね。特に主義を捨てたライアンを激しく避難したエマがどうやってハリウッドでのし上がったのか、ここの所が安易だと思いました。前置きが長くなりましたが、それに比べてバビロンは非常にエンジョイできました。ハリウッドがサイレントからトーキーに変わる頃のハリウッドを舞台に、人気が下降する大スター(ブラッド・ピット)と、新人女優(マーゴット・ロビー)のストーリーをメインにエログロをふりかけ、ペーソスでまとめた映画。ピットもロビーも好演。ピットは、落ち目の大スターとしてその横顔に、哀愁が滲んでいました。ロビーは、新人女優としてなりふり構わず生きますが、最後に愛してくれる男性を捨て暗闇に消えていくシーンは、これもペーソスたっぷりの心に残るシーンです。最後は、最初はエキストラからスタートし製作部で出世した、ロビーを愛する男(ディエゴ・カルバ、こちらも好演)が、今は平凡な家庭を持つ初老の人間となり、この時代をスクリーンで再認識し涙をながす場面は、見ながら夏草や強者どもが夢の跡というフレーズを思い出していました。
75点
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