26 Jun キリング・フィールド The Killing Fields 実話カンボジア悲劇の中の友情
力作です。70年代に、ポル・ポト率いるクレーム・ルージュがカンボジアを統治したことで起きた、人民の大量虐殺は空前のジェノサイド。ポル・ポトの手に落ちるまで、内戦をレポートするため各国から多くのジャーナリストがプノンペンにステイしていました。そのうちの1人がアメリカのジャーナリスト、シドニー・シャンバーグ。そして彼の助手がローカルのディス・プラン。2人のドラマを映画化したものです。
プノンペンが陥落後、ジャーナリストたちは、最後のフライトでカンボジアを脱出できるのですが、プランは出来なくなるという不運。彼はその後4年間ジャングルのキリング・フィールドで強制労働の苦役に耐えながら、ついには隣国への逃亡に成功し難民キャンプにたどり着きます。一方、シャンバーグは良心の呵責もそうだと思いますが、単なる使用人を超えた友情で結ばれたプランを探すため奔走します。2人の男のドラマが中心の映画で、ジャーナリストに扮するサム・ウォーターソンと助手役のハイン・S・ニョールの熱演と緊迫感のある脚本で、心に残る作品になりました。劇場で観たときは、エンディングは車で待っているシャンバーグのところへ(イマジンの曲が流れていました)、面会人が来ていると言われたプランが、難民キャンプから出て来てシャンバーグを認め抱き合うのですが、何偉そうに待ってるんだよ、車が着けば飛び出してキャンプに走り込み、大声でステイの名を呼ぶのが普通だろうと少し反感の目で観ていたのですが、テレビで再見した時は、それほど違和感はなかったです。何故だろう。ニョールは実際にキリング・フィールドの体験者で、俳優としては素人。ですが、これでオスカー(助演賞)を取りました。ただずっと後になって、ロスアンゼルスの駐車場でギャングに射殺されるという悲劇が。皮肉なことに、カンボジアのキリング・フィールドではサバイブ出来たのに、ロスのキリング・フィールドではサバイブ出来なかったということでしょうか、
80点
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