27 Sep 鳥 The Birds ヒッチコック監督の傑作の一つ
鳥嫌いの人も居ると思いますが、鳥は、ま、愛と平和の象徴、その鳥がある日突然人間に襲いかかってくるとしたら。この意外な発想でサスペンスのキング、ヒッチコック監督が仕切った傑作。怖かったですね。個人的には、ヒッチの作品では「サイコ」と一、二を争う映画だと思っています。ブロンド美人のティッピ・ヘドレンが、ロッド・タイガー(豪出身)の住む島を訪ねた際、鳥たちの攻撃を受けるという単純なストーリーですが、まず最初に、カモメにヘドレンをアッタクさせて、彼女の額から血が流れるのが序奏。それから、鳥の数が徐々に増えて行き、アタックも大掛かりになって行きます。クライマックスは鳥たちの大集団が、ヘドレンやタイガーや彼の家族を皆殺しにしようと襲うんです。この辺の恐怖の盛り上げ方は、ヒッチならではで、手に汗を握るという表現がピッタリ。最初のキャスティングはヒッチのお気に入りのグレース・ケリー。結局モナコ王国の君主レーニエ大公から許可が出ず、テレビのコマーシャルに出ていたヘドレン(細身のケリーという感じです)を見染めて抜擢。演技は素人で、これがデビュー作にしては、ヘドレンは堂々たる演技で素晴らしいと思いました。大群の鳥に襲われる恐怖演技も非常にリアル。
ヒッチの次作「マーニー(ショーン・コネリー共演)にも主演。ただそのあと、監督と女優のリレーションシップは壊れてしまうんですね。これに関して、色々と言われているゴシップがが存在しますが、ヒッチがあまりにも秘蔵っ子ヘドレンに執着し過ぎて、息苦しくなったヘドレンがヒッチの元を去ったようです。ヘドレンは、メラニー・グリフィスのmotherですよ。
85点
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