ヴェノム VENOM マーベル・コミックとしては良くできた娯楽大作 - Kenjis Movie Review
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ヴェノム VENOM マーベル・コミックとしては良くできた娯楽大作

 マーベル・コミックの映画化された作品、食傷気味ではないですか?私はそうです。なぜならストーリーはいつも同じ。善玉と悪玉が対立するのを大仕掛なスペシャルイフェクトで描いただけ。もうこの辺でサヨナラしようと思っているんですが、新作が出るとやっぱりフラフラと映画館へ足を運んでしまいます。

 ちなみにマーベル・コミックとは1930年代にスタートした漫画会社。そこで出された荒唐無稽な様々な漫画が映画化され、今世界中を席巻しているんですね。最初の作品はロバート・ダウニー・Jrが主演したアイアンマン。メガヒットになりました。
 最新作がヴェノム。主演はトム・ハーディ。要するに、人間とエイリアンの合致が理想的な生き物になると信じた気狂い博士がいて、エイリアン、すなわち共生体シンビオートとかいうものに人間を襲わせるんですね。これに取り憑かれると人間はシガニー・ウイバーのエイリアンと巨大な黒蟻を掛け合わせたような怪物に変貌するんです。
 ハーディに取り憑いたのは善玉系。博士に取り憑いたのは悪玉系。そうです、ふたりの一騎打ちになるんです。
 最後まで白けることなく映画を楽しめたのは、トム・ハーディのおかげ。全編にふりまかれた適度のユーモアも効果的。ガールフレンド役で、演技派のミシェル・ウィリアムズが花を添えますが、これは別の彼女でなくてもいいどうってことのない役。お小遣い稼ぎなんでしょう。
 イギリス出身のトム・ハーディは現在41歳。遅咲きのスター。世界的に認知されたのは、「マッドマックス怒りのデス・ロード」からですね。もっとも映画では鉄マスクのようなものをかぶっていて、顔は半分ぐらいしか見えなかったですけどね。続いて出た、ディカプリオの「レヴェナント蘇りし者」で、オスカーの助演賞にノミネートされ、名実ともに、実力のある俳優として、場所を確保しました。20代にはシリアスなドラッグ・アディクトで苦しんだそうですが、回復し、今ではトップ俳優に変貌をとげました。ハンサム過ぎない。マッチョ過ぎない。シリアス過ぎない。それらの丁度いい配分の魅力がこの人の強みだと思います。
 そういえば、マーベル映画の第一号アイアンマンのロバート・ダウニー・Jrも、かってドラッグ・アディクトで、彼の場合は刑務所へ行った程の重症でしたが、アイアンマンの大ヒットで返り咲き、今では天文学的な主演料を要求できるメガスターになりました。
 マーベル映画と、元ドラッグ・アディクトの俳優の成功には、何か因果関係があるのでしょうか。

70点

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