02 Jan フィラデルフィアPhiladelphia初めてエイズを扱ったメジャームービー
現在はコロナ・ウイルスが恐怖の的ですが、80年代90年代はいわゆるエイズの元凶、HIVウイルスがそうでした。それをテーマにした初めてのメジャームービーが、フィラデルフィアなんですね。主役は、トム・ハンクス。それまでコメディでヒットを連発していた好感度の高い俳優ですが、初めてシリアスな役に挑戦、そして見事にオスカーをゲットしました。一流法律事務所に務める弁護士(ハンクス)が、エイズという理由で不当解雇されたと訴えるのがストーリーの骨子。事務所はそうではなく弁護士として非力だったからと応じ、裁判所での丁々発止のやり取りが続きます。その過程で、いろいろな人間ドラマが挿入されています。エイズということで、偏見のため弁護士を見つけられずに居たハンクスを、偏見を持ちながらも弁護することを決めるのがデンゼル・ワシントン。事務所側の女性の弁護士は、演技派のメアリー・スティンバーゲン。外国の俳優を見てすごいなと思うのは、役に合わせて体格を全く変えることですね。ここでもハンクスは、病気が進行するのに連れてやせ衰えていきます。ただ、ハンクスの恋人のアントニオ・バンディラスとのシーンがもう2〜3欲しいと思いました。特にハンクスはポルノ映画館で知り合った男性とのワンナイトスタンド(一回きりの関係)で感染したというサジェスチョンもあり、それは裏切りでもあるので葛藤はあって当然だしと。この辺は全くスルーなんですね。インディ系ならもっと突っ込んだエイズものもありますが、ま、エイズに真正面から立ち向かったヒューマンタッチのメジャームービーとしては特筆すべきものかもしれない。それからオープニンの、ブルース・スプリングスティーンの主題歌(オスカー受賞)も2重丸。
80点
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