31 Dec テッド・バンディ Extremely Wicked,Shockingly Evil and Vile ハリウッドスターのルックスを持つモンスター
テッド・バンデイは、海外では超有名なシリアルキラーです。理由は、そのハンサムぶりからなんですね。ハリウッドスターのルックスを持つモンスターというのが、彼の代名詞です。よってバンディのドキュメはかなり製作されています。色々なものを観ましたが、いまいち、どのようにしてこのモンスターが作られたかというのがはっきりしなかったです。で、長編映画で、それが明らかになるのではと期待していたのですが・・・。分かりました?
この映画は、バンディのガールフレンドがかなりの部分を占め、彼女のバンディへの愛、執着、疑問、決別がビビッドに描かれています。この映画で見る限り、バンディの彼女への愛は本物のようですが。バンディはルックス以外に頭も相当いいんですね。高学歴の持ち主で、自身の弁護士や検察側の人間も丁々発止とやりこめます。観終わってバンディがこの恐ろしいモンスターになったプロセスは、クリアにはならなかったです。幼児期に虐待があった訳ではない。母親を見ても、どこにでも居そうなおばさん。確か祖父母に育てられた筈ですが、そんな子供は星の数ほど居ます。結局、シリアルキラーの因子を持って生まれた人間ということでしょうか。’
バンデイを演じるのはザック・エフロン。デイズニーのハイスクールミュージカルでアイドルになり、その後直実にキャリアを伸ばしてきた若手スター。この映画のエグゼクティブプロデューサーでもあるということは、エフロン自らのプロジェクトということです。ここらでシリアスアクターへの転換を目指したのではないですか。エフロンはこれまでいつも的確な俳優という印象を持っていましたが、この映画では、あるシーンは本物のバンディにかなり似てました。演技力です。エフロンは力演ですが、作品として力作のためには何かが欠けている、そんな感じです。すっかり小太りのおっさんに変貌した「シックス・センス」の天才子役ハーレイ・ジョスリー・オスメントが、ガールフレンドの心暖かい同僚で出ているのもご愛嬌。一つの疑問は最後の方で、バンディは勿論、彼の母親、利用され彼の子供を宿すことになる女性、弁護士や検察官などの実物が出てきますが、ガールフレンドだけは本物を見せてくれないんですね、何故だろう。
70点
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