07 Nov ジュディ虹の彼方に Judy ジュディ・ガーランド伝記映画の最新版はイマイチ
演じるのは、レネー・ゼルウィガー。ガーランドの晩年、金銭的に苦境に陥っていた時期。ロンドン公演のオファーがあり肉体的にも精神的にもボロボロながら、様々なトラブルを引き起こしながらも成功させるストーリーを主軸に、映画「オズの魔法使い」を撮っていた少女時代と交錯させながら、彼女の人生を追ったもの。
ガーランドの悲劇の人生はよく知られていて(アルコール漬けと様々な種類のドラッグ乱用や金銭問題など)、何度も映像化されています。ベストは、オージー女優ジュディ・デイビスのテレビ映画「ジュディ」だと思います。
レネーは熱演ですが、シンパシーが持てないというか、感情移入ができなかったです。見所は、彼女自身が歌うガーランドの数々のヒットナンバーで、心で歌い熱唱です。贔屓の女優だったレネーは残念ながら色がついてしまったんですね。整形女優という色が。数年前、お目目ぱっちりになったレネーを見て誰だか分からなかったです。目が細くちょっぴりオリエンタル風、それが魅力の一つだったと思うんですが。これはしばらくはテレビや雑誌の噂のタネになりました。可愛くなった、あるいはレネーお前もかと賛否両論でした。スターの整形など掃いて捨てるほどありますが、レネーは急激な変化でありすぎた。急激な変化といえば、東のミコちゃん西のマイケルが筆頭ですが、あそこまでいけば、唖然でグーの音がでませんね。
レネーは、整形なんかに捕らわれてないのよと、額のシワシワ、口の周りの深いシワも何のそのと、ここで露わにしてますが、お目目はやっぱり丸い。観客はある意味残酷なので、レネーの映画ではいつも彼女の目を意地の悪い目で凝視すると思います。
もう1人色がついて第一線から落ちてしまったスターはウィノナ・ライダー。もうかなり前ですが万引きで捕まったんですね。彼女は当時日本でも大人気で、次の大女優へ最も近い場所に居る若手スターだったんですよ。
彼女は無罪を主張し裁判が長引き、皆んなにきっちりと、万引き女優とインプットされてしまったと思います。テレビなどでその経緯を見ながら、エージェントや弁護士は何をやってるんだと歯がゆい気持ちになりました。防犯カメラに何点かの服を抱えてショップを出ようとする証拠写真もあり、プライスタグを切り取った時に自身の指を傷つけたのか服に血の跡があっても無罪を主張するとは!きっぱりと謝罪しこの種の精神障害を患っていることを公言し、専門家の治療を受けますと言えばダメージはミニマムで収まっていた筈なのに。かえってドラッグの犯罪の方が良かったかもです。何故、プロデューサーは彼女を使わないのかですか。それは例えばラブストーリーに出ていたとします。愛を囁いてあるいは囁やかれているシーンで、観客は内心、この人万引き女なんだプッと苦笑するのが見て取れるからなんですね。
65点
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